明けましておめでとうございます。去年は大変お世話になりました。今年も宜しくお願いいたします。2016 年は本当に多くの方々にお世話になりました。その分2017 年はお世話になった方々にできる限りの恩返しができたらな、と考えています。
それはそれとして突然ですが皆さん、クズ、してますか?クズに興味があり、なおかつまだしていないのであれば大学生のうちにやっておきましょう。なぜならば今が社会的なリスクを負わずにクズでいられる最後の機会だからです。オール自慢、二日酔い自慢、サボり自慢が通じるのは今だけなのです。もし社会人になってから「クズなことをしたい!」「オレは最強のクズになってやるんだ!」と一念発起し前述のようなことをした場合上司や先輩に怒られ、同僚には疎まれ、部下や後輩に蔑まれるという辛い窓際生活を送ることになってしまいます。かと言って一度もクズをやった経験がない場合、将来飲み会等で定番の「昔はクズだった自慢」の流れになった時会話に参加できず、ただ傍らで作り笑いをするだけの辛い時間を過ごす羽目になってしまいます。クズはできるうちに、存分にしておきましょう。そういう訳で今回は「クズなことをしたい!でも具体的に何をすればいいの?」という皆さんの指針となる、主人公がクズな小説を紹介したいと思います。芥川賞受賞作家、町田康の処女作であり代表作の一つでもある「くっすん大黒」。妻に逃げられた自堕落な男が何度捨てようとしても捨てられない大黒様の置物を捨てるために同じく自堕落な友人、「菊池」と共に捨てに放浪するという「薄汚れたロード・オブ・ザ・リング」のようなストーリーです。

・テーマ性(引き継ぎワード)
ユーモラスな文体とは裏腹にこの小説に一貫して描かれているものは誰しもが持っている自分への漠然とした怒り、鬱屈とした感情や嫌悪、焦燥といったマイナスな感情です。意外と共感できる箇所も多いと思います。

・荒唐無稽
この小説を一言で表すのならばこの一言につきます。明確な「得るもの」を求めて読書をするタイプの人には全く向きません。この小説の掴みどころのなさに怒りを覚えることでしょう。

・思考
皆さんが文章を書くとき、頭の中の文章をどうやって文字に起こしますか?大抵の人は脳内にあるふわふわとしたイメージの断片を関連付け、順序付けして論理的意味の通ったものにするという工程を経て文章にすると思うのですが、この作者はそれをしません。脳内にあるふわふわとしたイメージの断片をそのままに近い形で文章に起こしているのです。それでいて全く意味不明、という訳ではなく何を言わんとしているのかが何となく分かるのです。これは絶妙なバランス感覚の持ち主でないとできないことです。こればかりは読んでみないとうまく伝わらないと思いますので気になったらぜひ読んでみてください。もし肌に合わなくとも話の種にはなります。