リレーブログ2016年度第四回 「密室殺人ゲーム王手飛車取り」(歌野 晶午著) 担当:野島

皆さま初めまして新入生の野島と申します。三回連続での新入生でのブログ更新ラッシュ、三番目の刺客として選ばれた私ですが、文章力としては道端にいる経験値稼ぎにすらならない雑魚のような実力なので、皆様としては多少の物足りなさを感じるかもしれませんがどうぞ寛容な心でご覧ください。

さて今回紹介させていただくのは、歌野晶午の『密室殺人ゲーム王手飛車取り』です。今絶賛マイブームの作家さんである歌野さんの作品です。多分知らない方も多いんじゃないかと思ったので、是非とも読んでもらいたいと思い紹介させていただくことにしました。

あらすじ
この作品に出てくる5人の登場人物は、ネット上で殺人推理ゲームの出題をしあう。ただし、ここで出題される殺人事件はすべて、出題者の手で実際に実行済みの現実に起きた殺人なのである・・・

[1]読者を翻弄するトリック(引継ぎワード)
まさかの連続引継ぎワードとして選ばれたこの「読者を翻弄するトリック」ですが、作者である歌野さんはこの手の手法を得意としているのでしょうがないですね。ハイ
作品序盤から作り上げてきた自分の想像を終盤で見事に裏切られる衝撃はかなりのものです。私は歌野さんがこのような手法を使っていることを知ったうえで読んだのですが、見事に騙されてこの衝撃を受けました。

[2]残酷
あらすじにも書いてある通り、この作品で扱われる殺人事件はすべて登場人物が実際に実行した事件です。これだけでも十分残酷なんですが、登場人物たちはだんだんと高い難易度、強い刺激を求め、出題される事件の内容はどんどんエスカレートしていきます。

[3]ネット
この作品はほとんどがネット上のやり取りを書いたものとなっていて、そこでの情報のやり取りなど、ネットの便利さが垣間見えます。そして、お互いがお互いのことを知らないまま話を進めることができるというのも、この話で重要になってくるポイントです。

さて、私の文章力はいかがでしたでしょうか?あまりになさ過ぎて絶望している方もいらっしゃるかとも思いますが、今回私が紹介した『密室殺人ゲーム王手飛車取り』は本当に面白いので是非とも読んでいただけたらなと思います。そしてこの作品が気に入っていただけたのなら、歌野さんのほかの作品もぜひ読んでいただきたいと思います。
ちなみにこの作品、『密室殺人ゲーム2.0』と、『密室殺人ゲームマニアックス』という続編が出ていますのでそちらも楽しんでいただけたらなと思います。
ありがとうございました。

リレーブログ2016年度第三回 「イニシエーション・ラブ」(乾 くるみ著) 担当:清水

皆様、初めまして。新入生の清水と申します。入学して既に2ヶ月以上が経過し、そろそろ授業のルーチンに慣れ、大学構内での移動に困らなくなってきました。6月も半ばなので、関東地方は梅雨入りしましたが、傘を差さずとも、濡れずに移動できるようになった事実に感動しております。
このリレーブログ、前回分を同じ新入生の上田君が素晴らしい物を書いてくれたので、震えながら文章を考えている次第です。あまり余計な話をしているのもアレなので本題に入ります。
今回紹介させていただくのは、乾くるみ『イニシエーション・ラブ』。リレーブログのために翻弄されそうなトリックを用いたミステリ本を探していたら目に入ったので手に取ることにしました。本を手に取った時の率直な感想としては、タイトルと表紙のイラストだけ見ると恋愛小説かな?ということです。読み進めると実際その通り。終わる直前までは。最後まで読めばミステリと言われている理由がわかります。同書はミリオンセラーを達成し、2015年には映画化もされたようで、流行っていたらしいです。私、完全に流行に乗り遅れていますね。ちなみに、私が読んだのは文春文庫版。解説が最後についているので、単行本ではなく文庫版がおすすめです。

あらすじ
主人公の鈴木は男子大学生。数合わせとして参加した合コンで運命的な出逢いをし、成岡という女性と恋に落ちる。鈴木が就職してからも交際を続けていた二人は、仕事や家庭の事情で離れ離れになってしまい、遠距離恋愛となってしまうが、鈴木が勤務先が同じ女性である石丸に惹かれて二股をかける。やがて不注意からそのことが成岡にバレてしまい、二人は破局を迎える――

……というのがあらすじです。しかし、このあらすじにはフェイクが入っています。いやーネタバレ防止って難しい。

[1]読者を翻弄するトリック(前回からのリレーワード)
これがいわゆる叙述トリックか、という形でまんまとハマってしまいました。決して複雑ではないんです。でも、読んでいる途中になんか変だなとひっかかる部分を最後で一気に「あーそういうことか!」と言わせるようになっています。私はあまりミステリを読まない(読む時もトリックを考えながら読まない)ので新鮮でした。ネタバレが怖いのでトリックの中身は書きませんとも。ええ。

[2]酒
主人公の鈴木は目立つ方ではない、おとなしい人物なのでウェイな飲み会はあまり好きではありません。でも不思議と酒を呑むと人が変わったように暴れるようになってしまうんですね。酒で性格が変わる人は結構いますよね。そして酒が入っていると恋愛に発展しやすいのも事実らしいです。あーお酒怖いなー。

[3]怖い女性
あらすじには書きませんでしたが、鈴木が浮気した女性の石丸は、彼に付き合っている女性がいると知った上で、ひたすらに誘惑してきます。直接に別れてしまえとは言ってこないにも関わらず、上手に外堀を埋めていくしたたかさは見事です。

あまりまとまっていませんね。でも、これでいいんです。読めば僕が何を考えてこのキーワードを挙げたのかがわかるはずです。これ以上なにか書けばそれがすぐにネタバレに繋がる。それだけ上手に文章と物語が組み上げられているのが、今回紹介した『イニシエーション・ラブ』です。「必ず二回読みたくなる」と煽られているだけのことはありますよ!