リレーブログ2016年度第7回 「神去なあなあ日常」(三浦しをん著) 担当:富田

皆様初めまして、新入生五番目としてブログを書かせていただく富田です。このサークルでは幻想文学やミステリーが多いようですが、普段私はほのぼのとした小説を読むことが多いです。時々ミステリーやクセのある本を読む感じです。なお、文章力が低い上にブログというものを書いたことが無かったため、他の方と同じような文章構成になっているかもしれませんが、温かい目で読んでいただけると幸いですm(__)m

今回紹介させていただくのは、三浦しをんの「神去なあなあ日常」です。読もうと思ったきっかけは、この本の続編の「神去なあなあ夜話」が文庫化しました! という電車のドア広告を見たからです。つまり大分過去に出版された本ですがご了承ください。
この本のテーマはズバリ「林業」です
。主人公の平野勇気は高校まで勉強をろくにせず、高校を出たらフリーターで食っていこうと考えていた矢先、突然母から「就職先が決まったからここで住み込みで働け」と言われ、荷物と住所の書かれた紙を渡されて家を追い出されてしまいます。仕方なく就職先に行きましたがそこは三重県の林業の現場だった!……
これ以上は、ネタバレになってしまうかもしれないのであらすじ紹介はここまでにします。

[1]専門的知識を練り混ぜたストーリー(引き継ぎワード)

やはり主人公が林業に奮闘する様子を描く上でその専門知識は重要になってきます。省いてしまうこともできますがそれでは林業の魅力は伝わらないと思います。木の伐倒の仕方や木の登り方など、思わずへぇーと言ってしまうことがあるでしょう!

[2]個性豊かな登場人物

この本の魅力はなんといっても登場人物の面白さです。村一番の力持ちや普段はじっとしているが、いざというときに素早く動いて主人公を助けてくれるおばあちゃん、いつものんびりとしている村民、などなど様々な人物がひしめいています。登場人物同士のやり取りは非常におもしろいです。

[3]これぞ、日本の田舎

この本の舞台の神去村は、実在しない村ですが、日本の田舎らしいと感じました。まず「なあなあ」というのは、この村独自の方言であり「のんびり行こう」「元気ですか?」などのいくつもの意味を兼ねているので大変便利です。ですが都会では絶対使えないでしょう。
また、この村は携帯電話が通じず、インターネットも入っていません。とても不便で退屈な日々だと思われるかもしれませんが、都会にはない大自然が広がっているので毎日心が癒されるでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。続編もありますが物語の矛盾を防ぐためにも「~日常」から読むことを強くおすすめします。
東洋の夏休みももう終わりです。また単位のことを考えていかなきゃならないと思うと悲しい、でもそんな悲しみを読書で吹き飛ばそうと思います。

リレーブログ2016年度第六回 「へんないきもの三千里」(早川 いくを著) 担当:紫田

皆さまはじめまして、新入生四番手を務めさせて頂く紫田です。普段から、随分と偏った本しか読まないために、今回のリレーブログでは随分と苦悩したので、今後は幅広いジャンルの本を読んでいこうと思います。なお、稚拙な文章で誠に恐縮ですが、長い目で見てください。

今回ご紹介させていただく本は、早川いくをの『へんないきもの三千里』という本です。この作家さんは『へんないきもの』という、実在する奇妙な生き物を紹介する本で大ブレイクした方で、本書はそのテーマで小説化したものです。斬新な表現で、ストーリーを進めるので正直笑いが止まらなくなる。

あらすじ
生き物がきらいなオシャレ大好き少女芦屋ユカリは、己の恋を実現するために、おまじないでカエルを舐めた。すると気が付くと異世界に飛ばされて、様々な奇妙な生き物と遭遇していくのである――

[1]現実の昇華としてのフィクション(前回の引継ぎワード)
この物語はフィクションであるのは当然としても、この物語で描かれる生き物たちの掟はフィクションではない。強いものが弱いものを食らうという弱肉強食という構造があり、または体を変化させることでたくましく生きる生物がある。そのような世界に、一人の少女が入り込むという物語は、道具を発達させることにより生態ピラミッドの枠から抜け出してしまった人間に対して、問題を提起させるのではないだろうか。

[2]何だ、これは!
別段作品中に岡本太郎が出てくるわけではないが(岡本太郎が創造したのではないか思わせる生物はたくさん出てくる)、本書籍、及び早川いくをの著書を読むと思わずそう言いたくなる。先述のとおり早川いくをの作品は、斬新で奇抜な表現と物語で攻めてくる。読み進めていくと、この先の展開が気になってしょうがなくなるうえ、衝撃と笑いも止まらなくなる。

[3]専門的知識を練り混ぜたストーリー
ランプシリス、パロロ、ウシナマコ・・・等々、まるで聞いたことのない生物名やその生態が、本書籍ではごく当たり前に出てくる。しかしながら、独特の文章によって読者に対して難解さを持たせなくしているので、逆にこうした専門的知識を練り混ぜた構成が物語の面白さを際立たせている。

以上が「へんないきもの三千里」のご紹介でした。この本以外にも、「へんないきもの」「またまたへんないきもの」などがありますので、読書の秋にどれか一冊手を伸ばしてみたらいかがでしょうか。