どうも初めまして、こんにちわ、ミステリ研究会の近藤勇大です。5月も中頃、梅雨の走りとでもいうかのように最近は雨の日が続き、私はとても陰鬱な気分です。ゴールデンウィークも明け、五月病真っ盛りのこの時期に続く雨、最悪のコンボですね。そんな中書くんです、多少の駄文は許してくださいね。それと私、今年度からミス研会長という大役を拝命いたしました。(Q.会長ってなにやるの?私気になります!)前会長の強い強い推薦により、ミス研会長に相成ったわけですが、これがまた非常〜に面倒臭い役職でして、肩書きに飛びついた2月の自分を呪いたい…。A.いろいろな書類を書いたり、学生部に申請したり、これ給料発生しないんですか?ねえ会計のS田くん、これ見てたら検討してくださいよ。本当に。

さて、リレーブログでしたね。・・・去年は本当にすいませんでした!前回のうどんの粉さんも触れていますが、去年のリレーブログは9月でバトンが落とされました。何を隠そう、バトンから手を離してしまったのはこの私なのです。ここで懺悔と言い訳をさせてください。なんもかんも引き継ぎワードが悪い!これのせいで私は書こうと思ってた本が書けなくて、結局書かなかったのだー!本当すいませんでした。今年は書きます。書きますとも。こじ付けてでも引き継ぎワードを克服してみせる!ということで私が今回紹介するのは、綾辻行人さんのデビュー作『十角館の殺人』。引き継ぎワードは【やさしさ】からいただきます。おっと、今『十角館の殺人』でやさしさ?と怪訝に思われた既読の方々。まあまあ、私のこじ付けをどうかご覧あれ。

〈あらすじ〉

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける。

*かなりネタバレします。推理小説だけに、一応警告を。

 

【クローズド・サークル】

クローズド・サークルとは、吹雪の山荘や嵐の孤島といったように、何らかの事情で外界との往来が途絶えた場所での事件のことを言い、大学ミステリ研の七人が巻き込まれる連続殺人事件の舞台・角島は、まさに嵐の孤島だと言えるでしょう。クローズド・サークルの大きな特徴は、登場人物を限定することで、ある程度犯人が特定できるという点と、科学的調査が介入しないことで、論理的なトリックの看破が楽しめるという点です。次々と起こる連続殺人に疑心暗鬼となる登場人物たち。彼らの心理描写がまた格段とこの物語に味を出すのです。ただこの作品では次にあげる「叙述トリック」によって、クローズド・サークルの裏をかいた犯行が行われます。

*もう一度警告を、次読んだらもう楽しめない可能性高いです。

 

【叙述トリック】

叙述トリックはミステリ作品においてしばしば見られる技法です。文章の書き方によって、視点となっている登場人物の思考の一部や、ある情報を意図的に伏せることで、読者にミスリードを仕掛けるというテクニックであり、読者は物語終盤にどんでん返しをくらうというのが醍醐味になります。この作品では登場人物たちに特徴的なニックネームが与えられており、このニックネームが叙述トリックを大いに手助けをしているのです。叙述トリックが破られるあの一行に多くのミステリファンが感嘆したことでしょう。

【やさしさ】前回からの引き継ぎワード

さあ、こじつけパートがやってまいりました!これまではミステリらしくトリックに関係することを書いてきましたが、ここでは犯人にフォーカスを当てて、狂気の連続殺人の中に見えるやさしさについて書こうと思います。(もうネタバレとか気にしない)この事件の犯人(H)は、物語のいたるところで、やさしさや、良心を描写されています。殺人と関係のないところでは、他人のプライバシーを気遣ったり、殺人の動機にしても、(H)のやさしさからの行動でしょう。もちろん、人を殺しているわけですから、憎しみの感情も多分にあったことでしょう。しかし全ては(H)のやさしい性格が故に起きてしまった悲しい事件なのです。まあこの(H)のやさしさも叙述トリックの一貫と考えることもできますが。

 

こんな感じで終わります。書いてみて思ったこと。ミステリの紹介って難しい!今回はバリバリネタバレしてしまいましたが、本当に読んで欲しかったら、ネタバレを伏せて魅力を伝えないといけないなんて!引き継ぎワード的に次もミス研会員に担当して欲しいですね。