冬コミ二日目(※本日)出展です

おはようございます、サナギトウカです。
連絡が遅れて申し訳ありません。

かねてよりお知らせしたとおり、当サークル「東洋大学SF研究会」はコミックマーケット89にて出展します。
一時は危ぶまれた会誌も無事に印刷が済み、なんとかなったと胸をなでおろしているところです。

そんな今回の会誌「パンクSF」特集。計48ページ、がんばってみんなでつくりました、ぜひお立ち寄りになってお楽しみください。立ち読みも可能です。
場所は「水曜日 東メ59b」。有明はビッグサイトでお待ちしております。

リレーブログ十一回目「遥かな場所へ」(アーサー・C・クラーク『都市と星』)担当:鹿野

こんばんは。サークル最年長、鹿野です。
先日行われた文学フリマ、FSMではミステリー研究会と幻想文学研究会が参加いたしました。
そこで販売した二冊の機関誌、おかげさまで数多くの方に買っていただきました。
本当にありがとうございました。

そして、今年FSMが参加する即売会は冬コミックマーケットを残すのみ。
我々はそこで、SF研究会として「パンクSF特集」をテーマに機関誌「ASOV」を出します。
編集長が並々ならぬ熱意でもって製作している一冊、コミケにいらっしゃる際はぜひ私達のブースにお立ち寄りいただけたら
幸いです。

さて。前置きはこの辺にして、本の紹介に入りましょう。
今回私が紹介する作品は、SFの巨匠アーサー・C・クラークの『都市と星』(早川書房)。
ではまず、あらすじを。

「遠い未来の世界。宇宙進出に失敗し、地球に篭もらざるを得なくなった人類は、全てが機械によって管理される、
不老不死の都市ダイアスパーを建設。都市全てをドーム状の壁で囲い、未来永劫そこで思想と空想に浸り続けることを選択した。
しかし、そこにある異分子が生まれる。彼の名はアルヴィン。彼は空想に浸ることよりむしろ「外」に出ることを望んだ。
都市の住人全てが本能的に嫌う「外」への興味を抱いた彼が生み出した、壮大な物語」

まま、こんな感じです。
それではキーワードに行きましょう。

1.距離 ※前回からの引き継ぎです。
ともすればネタバレになってしまうので、言い方が非常に難しいのですが……作品の中盤で、主人公アルヴィンはある所へ行く決心をします。
それは主人公や、彼と同じ都市に住む住人達にとってはまさしく「信じられないこと」「途方も無い冒険」なのですが、
その遥か昔には「誰もが日常的にやっていたこと」でした。
昔の人にとっては日常的であるがゆえにあっという間の時間や距離が、その時のアルヴィンにとっては
果てしなく長いものに感じられてしまいます。

皆さんにも、このアルヴィンと似たような経験はないでしょうか?
例えば初めて一人で電車に乗った時、食事を作った時、そして学校に行った時。

今では特に何でもないようにしていることで、周りも同じようになんでもないようにしていること。
それがあの時、あの一回だけはジェットコースターに乗るのと同じくらいドキドキしたんじゃないかなと思います。

そんな、今では忘れてしまったあの感覚。ちょっとした距離が果てしなく思えたあの時間を
再体験することが出来るこの場面。個人的には本作で最もお気に入りの部分です。

2.魅力的な世界
本作の舞台である、都市ダイアスパー。
主人公アルヴィンはそこから外に出たいと思い、物語は始まるのですが……
言っちゃなんですが、正直私はこの都市から外に出ようだなんて絶対に考えません。

まず「不老不死システム」が素晴らしい。
この都市の住人は、誰も年をとりません。
青年期の姿のまま千年近く生き続け、脳の中身が様々なもので満ち満ちた辺りで「記憶の選別」、つまり
「自分にとって取っておきたい記憶」のみを脳の中に残し、巨大なデータバンクである「創造の舘」にて、長い長い眠りにつきます。
そして何万年か後、再び全く変わらない青年期の姿で「創造の舘」から出てきます。
その時前世の記憶は失われているのですが、時間が経つにつれて自分が選択した記憶が蘇ってくるのです。

つまり、この都市の住人は基本的に自分にとって都合のいい、価値があると思う記憶だけしか持っていないんです。
なんと羨ましい!

そして、更に魅力的なのが「サーガ」なる娯楽。
これは最近ライトノベルなどで流行っている没入型ゲームのようなものなのですが、そのバリエーションがとにかく凄い。
よくある冒険譚のようなものから、果てしない数学や哲学の問いへ挑むようなものまで。
単なるゲームに収まらない、無限の経験への入口がそこにあるのです。
しかも、常にドンドンと新しいサーガが作られているので、全て遊びつくすということが絶対にありません。
よくある「あの映画やゲーム、知らなかった状態でまたやりたいな」なんて思ったら
それこそ「不老不死システム」でそこの記憶を無くせばいいのです。
本当に羨ましい。

勿論、この都市の魅力はこれだけに収まりません。
クラークが全力で創りだした都市ダイアスパー。
ぜひ実際に読んでみて確かめて見てください。

3.壮大な謎
本作の世界は、遥か未来。舞台は都市。
では、それまでの間に何があったのか。そして、この都市の外はどうなっているのか。
なぜ、人々は都市の中に押し込められて住んでいるのか。

なんと、その真実ははっきりとわかっていないのです。
何があったか? 多分宇宙進出の中で何かあったんじゃないかな。
都市の外?  全部砂漠だよ砂漠。
なぜ人々が都市の中に?  考えたくない。本能的に、考えられない。

そんなわけで、都市の住人の殆どはこの謎に挑むことが出来ないのです。
主人公、アルヴィンを除いて。
彼は異常とさえ感じてしまう情熱でもって、都市の住人や、更に言えば読者さえ
振り切って前へ前へ。外へ外へと進んでいきます。

しかしそんな異常性でもってでしか解決出来なかったであろうと読了後感じてしまう、大きすぎる謎。
そして、後半に登場する変てこな登場人物。

謎と主人公がドンドンと物語を大きくしていくこの感覚、これこそが本作の醍醐味なのです。

さて。どうにかこうにかこの辺で。
本作は見所や面白さに満ち満ちた作品で、何度読んでも面白く、飽きません。
そして、読んだ後人と語り合ってみたい作品でもあります。
外に出るのが億劫なこの時期。
クリスマスだ忘年会だと浮かれる世間を他所に、一人濃密な世界に浸りきってみてみてはどうでしょうか。

リレーブログ四回目「好きって絶望だよね」(桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』)担当:K

雨が降る日が続き、今年も梅雨が来るのかと腹を括るや否や、気象庁からの梅雨明け宣言。
あっという間に梅雨が過ぎ、授業が終わり、8月が顔を覗かせていました。皆様夏のご予定は如何でしょうか。

挨拶もそこそこに、本の紹介に移りたいと思います。
ご存知の方も多いかと恐縮ですが、今回紹介する本は桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』です。

・あらすじ
 引きこもりの兄を持つ中学生・山田なぎさは、家計を助けるべく”実弾”、すなわちお金を得るため、自衛官を志望しつつも家族や同級生と平穏な日々を過ごしていた。彼女が通う田舎の学校に突然、転校生が来る。東京からやってきた海野藻屑という少女は、芸能人を父に持つ、その名に負けない変わった性格をしていた。
 いがみ合いながらも仲良くなった二人に、藻屑に想いを寄せる同級生・花名島も加わり、彼の恋路を手助けしようとする中、二人の少女は些細なきっかけで口論になる・・・・・・。
 
【1】ぎこちないコミュニケーション
 中学生ならではのプライド、素直に気持ちを伝える恥ずかしさなどから、なかなか素直に気持ちを伝えられない登場人物たち。幾分大人になった今でも率直に気持ちを伝えることは簡単ではないですが、あの頃の自分が甘酸っぱい記憶と共に思い出される場面があったり、なかったり。

【2】冒頭におけるインパクト
 本文1ページ目から引き込まれる本は様々あるかと思われますが、この1冊はとりわけそれが強いです。書店で見かけた際は軽い気持ちで手に取るとそのままレジに駆け込むことになること請け合いです。

【3】植え付けられるトラウマ
 あらすじをどう書くか、正直かなり悩みました。結果として青春ラブストーリーのようなものになってしまいましたが、その印象は良い意味でも悪い意味でも裏切られることになるかと思います・・・・・・。

引き継ぐテーマを決めたときから、乙一さんの本を紹介しようと思ったのですが、内容を確認するつもりで手に取り、そのまま数冊読み切ってしまったため断念しました。どれも好きなお話ばかりで悩むところですが、また機会があれば紹介したいです。
 今年の夏も既に暑いですが、熱中症等にはお気をつけください。それでは、良い夏休みを。

リレーブログ五回目「初恋の行方」(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』)担当:K

はじめまして。

リレーブログ第五回目・七月前半分を担当させていただく、Kと申します。

入学して早くも3か月半が経とうとしているのに気づき、月日の移ろう速さに驚くばかりです。

私といえば今まさに試験期間が始まろうとしている中、twitterやゲームを存分に駆使しながら現実逃避の最中なのですが、その先には夏休みが目前まで迫ってきています。

そう、夏休みです。なんと素敵な響きでしょう。

テスト勉強もそこそこに、既に夏の予定で頭が一杯になっている方もいるのではないのでしょうか。(実は私もその一人です。)

皆さんは、夏休みという言葉からどんなことを連想するでしょうか?

海やプール、山、盆踊り・・・・・・、そして、宿題。

私も現時点でいくつか宿題が課されており、楽しい気分に影が差していますが、夏休みの宿題と聞いて真っ先に思い浮かぶのはやはり「自由研究」ではないかと思います。

 

ここでようやく本題。

今回紹介する小説の主人公、小学校4年生のアオヤマ君は、「研究」が趣味であります。
大学で教鞭をとる父から与えられたノートに日々の出来事を書きつけながら、その中でも特に気になった出来事について「研究」として別冊のノートで考察を深めます。そんな一風変わった趣味をもつ少年の目の前に、ある日突然ペンギンの群れが現れます。彼は早速この現象を「ペンギン・ハイウェイ研究」と名付け、同級生や近所の歯科医院で助手として働くお姉さんの力を借りながら、ペンギンが突然出現・消滅する仕組みを解明しようと試みます。しかし、謎が明るみになるに連れ、初めは些細であった別の異変が深刻さを増していき・・・・・・。

と、些か無理矢理にあらすじ紹介。では、次に作品についての紹介をします。

ご存知の方も多いかと思いますが、本書は森見登美彦の著作で、2010年に日本SF大賞を受賞した一冊。森見作品の中でも毛色の違っており、舞台や登場人物を始め、世界観に至るまで、彼の著作の中で最も有名な『夜は短し歩けよ乙女』を始めとするシリーズとは共通項を持ちません。しかし、森見作品独特の個性溢れる文章は健在。私達読者をくすりと笑わせ、あっという間に話に引き込んできます。

さて、このリレーブログの本懐ともいえるキーワードですが、私は次の3つに設定しました。

①「個性的な登場人物」

作品を語る上で、このワードは欠かせません。彼の著作における登場人物は誰しも癖があり、一度読んだら忘れられないような強烈な個性を持った人も少なくありません。この作品においても、従来ほどではないですが、皆一様に個性があります。

②「日常の中の非日常」

タイトルからして、また、SF大賞を受賞しているだけあり、白昼突如として現れては消えるペンギンを筆頭として、現実世界では起こりえない描写が散見されます。しかし、登場人物の研究における観察の手法や考察は極めて現実的で、近未来的な宇宙戦争を繰り広げるような、いわゆるザ・SFというようなスケールの大きな展開はありません。主人公の設定が小学生であることからも分かるように、非常に狭いこの作品世界は、我々の暮らす日常に限りなく近いもの。この僅かなギャップこそが、本作における大きな魅力の一つであるように思います。

③「そこはかとなく漂う儚さ」

前回から引き継いだキーワードです。内心、この本を選んだ私のためを思って設定してくれたのではないか、と思ったほどこの作品にピッタリのキーワードです。どうしてピッタリなのか、その理由に触れることはここでは避けますが、この「そこはかとなく漂う儚さ」が、私がの著作の中でこの作品が最も好きである理由でもあります。これについてはどうか、書店でお手に取り、確かめていただけければと願っています。

 

終わりになりますが、レポート以外でこのように長い文章を書き、多くの方の目に触れる場所で自分の考えを伝えるのは私にとって初めての経験でした。企画の話があったときは、自分も他の方のような文章が書けるか不安で胸が一杯でしたが、好きな本について書くということもあり、普段レポートを書くときからは想像もつかない程キーボードを打つ手の動きが滑らかでした。初めてということで、文章や日本語におかしい点も多少あるかと思いますが、その点どうか大目にみていただければと思います。それでは。

 

色々と始めます。

何日かぶりです。ブログ執筆担当の鹿野です。
書くごとに肩書きが変わってしまっている気がしますが、ままそれは置いといて。

新歓・新年度のザワメキが落ち着きつつある今日此の頃。
色々と企画、始動いたします。
とはいえ、まだ「お知らせ」でご報告するまでのことではありませんので、
とりあえずはこちらでちょっぴりと今後の予定について書いていこうかと思います。

1.総会・読書会(4月24日 18時~ 飛び入り参加大歓迎 会場BOX4551)
もう一週間を切りました、読書会です。作品は牧野信一の『鬼涙村』(青空文庫)伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』 (祥文社文庫)そして星新一『ようこそ地球さん』にある一篇「処刑」
の三篇です。今から読んでも読書会には十分間に合いますので、一篇だけでも、ぜひご一読頂ければと思います。

忙しい方も少なくないと思うので、全く読んでなくても構いませんが、読書会は「ネタバレあり」となりますので、特に伊坂・星新一の作品は読んでおいたほうが。

当日は読書会の前に「総会」を行います。これは月に一度一旦「今サークルは何をやっているのか?」「そしてこれから何をやろうとしているのか?」報告し、決めなければいけないことを決める会となります。今回は特に年度最初の総会ですから、会員の自己紹介や今年一年何やろうとしているのか等々の重要な話がされます。出来れば参加して頂ければと思います。

そして、総会が終わり次第読書会へと移ります。
全て終わるのは毎度毎度かなり遅くなり8時9時になったりもしますが、入退場はもちろん自由ですので「用事があって遅くなる」という方や逆に「今日はすぐ帰らなきゃいけない」という方も自分に都合のいい時間だけでも参加してもらえたら。

この参加に事前連絡などは全くいりません。
今まで興味があったけどサークルまで来れなかった方は、これを機会にぜひいらしてください。
お待ちしております。
もし、場所がわからない等々質問がございましたらtoyomysteryclub@gmail.com までメールをお願いいたします。

2.リレーブログ企画!(4月中にスタート 本ブログにて)
毎年途中で挫折するリレーブログ、今年こそは完走したいと思います。
テーマは単純に「今薦めたい本」 会員一人につき一冊、お薦めいたします。
まま、なんでこんなにテーマがぬるいのかというと。ルールが有るのです。

それは「リレーキーワード」
例えば、私が『銀河ヒッチハイクガイド』をお薦めしたとします。
その時紹介は「バカSF」「不条理」「個性的なキャラ」という三つの本作を象徴するキーワードを出して、一つ一つについて説明します(バカSFというのは~だからなんですよ。とかとか)

そして、次の記事を書く人はこの三つのキーワードのうち一つを引き継がなければいかません。
引き継ぐキーワードの選択は自由ですが、バカSFでも不条理でもなんでも絶対に一つは引き継ぐこと。がルールとなります。

リレーブログはこんな感じ。

3.現在予定中の企画
対外的には5月に「六号館展示企画」を。サークル内企画では「神保町巡り」や「文学フリマ見学」等々を考えております。

とりあえずはま、こんな感じで。
色々とやっていきますので、今年一年、FSMをよろしくお願い致します。

最後に。
新会員勧誘に関しては一段落した感じがありますが、今でも変わらず私たちは募集をしております。といいますか、一年間やるつもりです。

もし、我々の活動に興味を示して頂ければ、平日の暇な時間でも、もちろん読書会の日でも、いつでも構いません。ぜひ一度いらしてみてください。会員一同、心からお待ちしております。

それでは、また。鹿野でした。

一年を振り返って 秋篇

こんばんは、ミステリ研会長の鹿野です。
ついこないまで新年だ駅伝だと言っていたのに、そろそろ1月も終わりというその喪失感。
最近特に、時間が進むのが早くなるように感じます。このままだと後10年後はどうなってしまうのか心配でなりません。

さて、先日更新しました「一年を振り返って」という記事の続きです。
「春夏」とまとめたので、当初は「秋冬」でまとめていこうと思ったのですが、流石にこの時期はイベントが多いですし、
冬はまだ「合宿」などのイベントが残っていますので、とりあえずは「秋」だけで書いてみようと思います。

秋はなんといっても「学園祭&神保町ブックフェスティバル」と「文学フリマ」が記憶に残っています。まま、11月ですからどちらかと言えば冬ですけども。ただ両方共、夏からずっと準備してきたことなので、どちらかと言えば「秋」というイメージが強くあるんです。

ではまず「学園祭&神保町フェスティバル」について。
私自身は当時、文学フリマに出しますミステリ研の機関誌にずっと頭がいっていたため、恥ずかしながらあまり学園祭には時間を割けませんでした。
ですので、学園祭に関してはサークルの後輩達にほぼ投げっぱなしだったかと思います。彼らは、本当に頑張ってくれました。
「幻想文学研究会」はタロット占いを行い、前年の倍以上の客入りを。
「ミステリー研究会」は古本市を行い、そこそこの売上を出すことが出来ました。
本作りも楽しいのですが、時にはこのように普通の大学生サークルっぽいことをやると青春をほんのり感じることがあります。

また、あの時は本当に忙しかったのですが、どうしても新会員を神保町ブックフェスティバルに連れて行ってあげたかったので、
時間をみて数時間だけ行って来ました。雨降ってしまって散々でしたけど、収穫がありましたねー。
私は例年通り河出、東京創元、国書刊行会に人の群れを掻き分けながら入り込んで何冊か買いました。
しかし、なんと言いますか、来てる人は皆本をじっくり選びたいですから、結果として中々本の前まで辿り着けずどこでも苦労するのですが、その時は疲労感よりもむしろ「ああ、私と同じ本が好きな人がこんなにいるんだ」という嬉しさを感じるんです。
年齢もバラバラですし、交わす言葉もせいぜいぶつかった時に謝る時ぐらいではありますが、どこか通じてるところがあるように思えてきます。
ただ、ただ、私の目の前で欲しい本が消えていった時はやっぱり、悔しい。

それで、こういう時に思い出すのは、前に乱歩先生の本で読んだエピソード。随分と前に読んだので、かなり曖昧なのですが……
戦後、乱歩他海外ミステリに飢えていた愛好家たちは足を棒にして作品を探し求めていました。
とはいえ、そうポンポン入ってくるものではありませんので、ミステリ好きが本を求めて立ち寄る場所は決まってきます。
そんな中、なんと乱歩先生。とある書店で海外ミステリを紐で結んであるのを大量に発見しました。
その時は買えなかったので、後に日をあらためて取りに行ってみるとなんとなくなってしまっている。
店主に聞いてみると、友人の作家(有名な方だったかと。忘れてしまいました…)が見つけるなり買っていってしまったと。
後で貸してもらおうと思ったという、ほのぼのする話。

実はサークルでもこういうことは有りまして、特に大学の図書館などは
私が今度借りようと思っていた本がいざ借りに行った時にはなく、実は先に後輩が借りていっていたなんてことは何度もあります。
逆もまた然りで、恥ずかしながら私は時々延滞してしまうことがあるので、知らず知らずのうちに後輩に迷惑をかけたりしております。
いや、本当に良くないことなんですけども。

しかしま「同好の士」というのはかけがえの無いものであると同時に、一番のライバルなわけで。
そんな人と会うというのは、人生において一つの重要な切り替え点にもなり得ます。
特にサークルにいると、同好の士どころか自分が読んだ本の殆どを読んでいるような凄い人と出会ったりすることもあり、
つくづくサークルとは面白いものだなと感じます。

ではま、オチが思いつかず非常につまらない落とし方をした辺で、文章の方もかなり長くなってしまったので、今回はこの辺で。
次回は「文学フリマ」について。
P.S
最近はいつもいつも「メール下さい」「メールメール」としつこく言っておりますが、
もしよろしければコメントの方も頂ければと……。
サークル、ブログへのご意見ご感想。簡単なもので構いません。お気軽にコメントしていただければ。
お待ちしております。

白山キャンパス六号館三階企画「誰かのためのブックガイド」をご覧いただいた方へ

こんばんは。ミステリー研代表の鹿野です。ちなみに鹿野はペンネームです。

現在大学で展示企画を行なっているのですが、中々反応が良い模様で会員一同ありがたい限りです。

ただ!一つ問題が有りまして。
大学で配布するものには、本サークルの形式。つまりミステリー研究会に加え、SF研究会、幻想文学研究会の計3つで
合同活動していることはおおっぴらに書けないのです。

ですので、展示企画で配布しているものにあるURLからいらした方はここをみて戸惑っていらっしゃるかもしれません。

そういった方のために今これを書いているのですが、まま、実際の所あまり言うことはありません。

配布するものには勿論、嘘は書いていません。むしろ書いてあることよりも広いことが出来ると思います。

ぜひこのホームページにありますサークル紹介などを御覧いただき、ご質問・疑問などありましたら
お気軽にメール(toyomysteryclub@gmail.com)をして頂ければ幸いです。

それでは、四号館5階4551にてお待ちしています。

機関誌等の連絡は近日中に!

ティータイム 一杯目 (ミステリ講座 番外編)

こんばんは、鹿野です。
先日お伝えした、ミステリ講座の番外編ですが。
今改めて見てみますと、タイトルちょっと捻りが無さすぎですね。

もし何かございましたら、提案していただければ……!

まぁともかく、暫定のタイトルのまま第一回。始めていきましょう。

今回のテーマは「ミステリ史における、短編と長編」です。

皆さんは短編と長編、どちらが好きですか?

統計云々を無視した私の勝手な考えを申しますと、
どちらかと言えば現在は長編優勢であるような気がします。

というより、日本は歴史的に見ても長編優勢でしょうか…。

始祖江戸川乱歩こそ短編重視の作家でしたが、
横溝正史は長編作家でしたし、その後訪れた社会派の作家は
長編が多くを占めています。

勿論阿刀田高さんなど、短編の名手は何人も出て来ましたが
目立ってくるのはやはり長編ですね。

ではでは、海外ミステリではどうなんだろう?
というわけで本題です。

エドガー・アラン・ポーは皆さんご存知の通り、短編作家でした。
では、そのままミステリは短編に行くか?というとそういうわけではありません。
ウィルキー・コリンズの『月長石』という作品だったり、
エミール・ガボリオの『ルコック探偵』など長編も勿論ありました。
しかし、長編となるとミステリをずっと中心に置くことが難しいため、
ロマンスやらなんやら、他の要素が混ざってきてしまいます
結果として、ミステリとしての魅力を当時一番伝えられていたのは短編ではなかったのではないか。
と私は考えています。ドイルの回想録にもそんな節がありますしね。

そして、一気にドイルへ。
長編『緋色の研究』でデビューしたわけですが、
評価自体は当時も今も短編の方が上です。

同時代のミステリ、通称「ホームズのライバルたち」も同様。
チェスタトン、フリーマンなど有名な作家は皆短編を主力としています。

その理由…については分かりかねますが、私の想像としては
ミステリの面白さ。つまり謎とその解決を一番シンプルに綺麗に出すには
短編が良かったのではないか…と考えています。
先ほど書いた二人の作家は両方ともミステリについて評論を残しています。
推理小説が一つの形式として成立し、そして各作家がその奇妙なジャンルについて
色んな考えを巡らせていた時代でした。

とはいえ、ルプランやルルーなど長編作家は当然いました。
彼らはチェスタトンなどよりも「商業」的成功を求められた
作家であったため、人々を長い間引き付けられる、雑誌を長い間買い続けてくれる形式である
「長編」を中心に書くことが求められたのではないだろうか、と思います。

その後、黄金時代・・・は申し訳ありません、次回に。
私は授業の時間です。

質問・ご意見などはメールフォームまで。
それか、サークルに直接いらしていただいても構いません。お待ちしています。

それでは、また次回に。今週中に更新いたします。

講座の後にはティータイム(ミステリ講座番外編、開設) 

こんにちは、鹿野です。

先日「お知らせ」の方でミステリ講座の大幅な方針変更をお知らせしたのですが、
その変更の一環としましてこのブログでも「ミニ・ミステリ講座」をやってみようと思います。
名付けて、「ミステリ講座・ティータイム」!

本講座内で話しきれないことや、本来やるつもりだった「ミステリ史」に関すること、などなど。

本講座よりかはボリュームダウンしますが、その分スッキリとした味わいある講座を
このブログでやっていきたいと考えております。

更新頻度ですが、毎週木曜日くらいまでに書く予定です。

サークルの会員の方も、そうじゃない方も、空いた時間の暇つぶしに見ていただければ。

それではま、早速今日中にでも第一回を改めて書きますのでよろしくお願い致します。